歌舞伎「蘆屋道満大内鑑」と能楽「殺生石」の、２つの物語を融合させ、平安時代の陰陽師（おんみょうじ）・安倍晴明の人生を、朗読と音楽の生演奏に、日本古来のマジックである「手妻」を取り込みながら、幻想的な舞台を創る。臨終の床についた安倍のもとに集まった藤原道長、源頼光、朱華、賀茂守道らが語り出すのは何か－。

　安倍役に若手男性俳優集団Ｄ－ＢＯＹＳのメンバー碓井将大（うすい・まさひろ、２２）を起用。真琴つばさ（４９）が源頼光ほか３役を、伊礼彼方（いれい・かなた、３２）が賀茂守道など２役をそれぞれ演じるなど、異なるジャンルのトップスターたちに若手実力派を迎える。

　１０日にシアタークリエで開催されたイベントで、碓井は「Ｄ－ＢＯＹＳ以外では初の主役。役作りのため京都に行って大ヒット祈願をしてきた」と意気込んだ。源頼光など３役を演じる真琴は「不思議な魔力を持った台本。すごく難しそうだったけれど、挑戦してみようと思った」と明かした。

　原作、脚本、演出を手がける藤沢は、「サウンドシアターは、ただ椅子に座って本を読む朗読劇とは違う。五感を刺激する、手に汗握る内容」とＰＲ。２３～２９日まで。問い合わせは東宝テレザーブ（電）０３・３２０１・７７７７。（ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）