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世界には自分と酷似した人物が存在している ドゥニ・ビルヌーブ監督 映画「複製された男」

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世界には自分と酷似した人物が存在している ドゥニ・ビルヌーブ監督 映画「複製された男」

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映画「複製された男」(ドゥニ・ビルヌーブ監督)。7月18日公開(メゾン提供)  大学講師のアダム(ジェイク・ギレンホール)は、DVDで鑑賞した映画の1シーンに自分の姿とまるでうり二つの脇役の俳優を目にする。名前はアンソニー(ギレンホールの二役)。興味本位からアダムは彼の自宅の場所を調べ、動向の監視を始めるが、ひょんなことから2人は対面。姿ばかりか、生年月日、傷の位置までも同じであることが分かった2人は、それぞれの恋人と妻を“交換”し、一緒に住むことに決めたが…。

 次第に自分の存在が揺らいでいく大学講師の悲哀をドラマチックに描いたミステリー「複製された男」。「灼熱の魂」のドゥニ・ビルヌーブ監督(46)が、ポルトガルのノーベル賞作家、ジョゼ・サラマーゴ(1922~2010年)の原作小説にインスピレーションを得て映画化した。

 SANKEI EXPRESSのメール取材に応じた監督は「世界には自分と酷似した人物が存在していると信じています」と語ったうえで、「私が私自身を見る行為は恐怖でしかありません。私がアダムだったら、アンソニーを避けようと思います」と嫌悪感をあらわにした。

 カナダ・トロントの街並みが実にカラフルかつスタイリッシュな映像で描かれているのが印象的だ。カナダ出身の監督は「主人公は非常に妄想癖がある、パラノイア的な性格の持ち主。パラノイア的で、混沌(こんとん)とした舞台を探すと、トロントが一番ふさわしいと感じました。ニューヨークは映像に使われすぎていますしね。トロントは3番目の主人公かもしれません」。7月18日から全国順次公開。(高橋天地(たかくに)/SANKEI EXPRESS

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