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ロックにセクシーに アーティスト性アップ 韓国の4人組女性ホップグループ 2NE1
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韓国の4人組女性ポップグループ、2NE1(トゥエニィワン)は3年ぶりのアルバムをひっさげ、ホームのソウル(韓国)からワールドツアーをスタートさせた。メンバーのBOM、DARA、CL、MINZY(左から)のパワーはよりアップしている(エイベックス提供) 韓国の4人組女性ホップグループ、2NE1(トゥエニィワン)が3年ぶりに発表した2ndアルバム『CRUSH(クラッシュ)』の評判がいい。タイトル曲「COME BACK HOME」はヒップホップ系にとどまらず、1980年代テイストを取り入れるなどアルバム全体に大衆性を織り込み、進化を感じさせる。すでに9カ国12都市16公演のワールドツアーに入っており、日本公演は7月5、6日(横浜アリーナ)、7月12、13日(神戸ワールド記念ホール)までお預けだが、そのステージは迫力満点。まずは4月12、13日(大阪・京セラドーム)に行われる、所属事務所「YG ENTERTAINMENT」のファミリー公演で“チョイ魅せ”してくれるはず…。
ちょっと度肝を抜かれた。3月上旬に韓国・ソウルで行われたワールドツアー初日のステージ。響く音響、これまでのコンピューター的な金属音系からドラム、ベース、ギターを真正面からフィーチャーしたロックな要素になっていた。サウンドが重厚にして、時には2NE1のセクシーぶりを魅せ、そしてファンキーなイケイケのダンス…とファンを飽きさせないのだ。
お馴染みの「Fire」「I Am The Best」「Lonely」などに加え、新曲で韓国音楽チャートで1位を独占した「COME BACK HOME」、カラフルでポップな曲調の「HAPPY」などアンコールも含め全23曲。圧巻というか、圧倒された。リーダーのCLが“変貌ぶり”をこう説明してくれた。
「なじみ深い曲でもひと味違った形で楽しんでいけたら…。ライブを意識してロックテイストにしたり、ジャンルを超えていろいろ挑戦しました」。ツアーに対するこだわりも相当なものがある。
「女性も男性のように強くなれる。2NE1といえば、思い浮かぶのはウーマンパワーですが、強さの中にあっていままでとはひと味違ったセクシーさもお届けしたいって…」
そういえば…。以前は、子供っぽさが残っていたメンバー最年少のMINZYはすっかり成熟し、その上目遣いの視線と半開きにした唇、舌の動きで、大人の色気をステージ上で魅せていた。エロチシズムとロッカーとしての両面をもって…。CLのイケイケぶり、DARAのゆったりとしたセクシーな動きに、BOMの叫び。「いま最も私たちらしい姿」(CL)がそこにあった。
日本では2011年、K-POPを代表する世界的グループ、BIGBANGの妹分としてデビューし、いきなりその年の日本レコード大賞新人賞に輝いた。音楽性の高さは「パンプ・イット」の世界的ヒットで知られるBLACK EYED PEAS(ブラック・アイド・ピーズ)のリーダー、ウイル・アイ・アムも絶賛し、11年12月、米MTVが選ぶ「世界最高の新人バンド」に選出されたのもうなずける。そんな彼女たちが、さらにパワーアップして戻ってきたのだ。
日本での単独公演は7月とまだ先だが、その前にちょっとだけ登場するのが、「YGファミリー・コンサート・イン・ジャパン」である。今月(4月)12、13日は京セラドーム、さらに5月3、4日には東京ドームで開催。2NE1は、出演予定のBIGBANG、LEE HI(イ・ハイ)らと共に来日する。
「日本でいち早くお見せしたいのは新曲です。早く、みんなと一緒に盛り上がりたい」とCL。近年、日韓の間はすきま風が吹き荒れ、韓流ポップも“逆風”にさらされているが、2NE1のパワーは別格である。(産経新聞特別記者 清水満/SANKEI EXPRESS)