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「世界自閉症啓発デー」に向け安倍昭恵さんに聞く(上) 私が動くことで注目が集まればいい

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの社会

「世界自閉症啓発デー」に向け安倍昭恵さんに聞く(上) 私が動くことで注目が集まればいい

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 【まぜこぜエクスプレス】Vol.1

 どんな状況でも、誰も排除しない「まぜこぜの社会」の実現を目指す一般社団法人「Get in touch」(東ちづる理事長)とSANKEI EXPRESSが、コラボレーションしてお届けする「まぜこぜエクスプレス(EX)」。第1回は、国連が定めた4月2日の「世界自閉症啓発デー」をより多くの人に知ってもらいたいと、Get in touchが、この日に東京タワーで開催するイベント「Warm Blue Day2014」に参加する安倍晋三首相夫人の昭恵さんを、東ちづるが直撃インタビューした。

 原動力は好奇心

 ――精力的に活動されていますよね。ほとんどお休みされていないんじゃないですか?

 「楽しんでやっているので、平気なんです。家はほったらかしですが。昨日も家に戻ったら、主人が先に帰っていて、台所を片付けてくれていました(笑)」

 ――以前、新宿2丁目にある、HIVやエイズなどに関する情報センター「akta」のイベントでも、ご一緒しました。その時も、昭恵さんがいらっしゃったことにみなさん感激し、励みになると話していました

 「私が動くことでさまざまな活動に注目が集まり、たくさんの人に知ってもらえるきっかけになるのであれば、それが私の仕事なのだと思っています」

 ――その原動力は何ですか?

 「好奇心です。何かいいことをしたいというよりも、この人たちはどんな活動しているのだろうか、どんな暮らしをしているのだろうかと、知りたくなるのです」

 正しいと思えば実行

 ――初めてお会いした時、失礼ながら、好奇心と探究心と無謀の固まりだなと思いました(笑)

 「無謀ではないと思っているんですけど(笑)」

 ――活動によっては、安倍総理と違う方向に向いていると思われてしまうこともありませんか?

 「以前は主人の言うことがすべて正しいと思っていましたし、総理夫人として、どうみられているかということを気にして行動していたんです。でも一度、主人が総理をやめてから、なにかのスイッチが入ったのですね。我慢しないで、自分が本当に正しいと思っていることを言っていくことにしました」

 ――立場上、反発されたり、辛辣(しんらつ)な批判を受けたりすることもありますよね。どう対処されているのですか?

 「批判もすべて読んでいます。特段何もしないこともありますが、気になるものには、お返事をしたり、メッセージを送ったりすることもあります」

 隠そうとしない

 ――へこんだり、怖くなったりしませんか?

 「総理夫人という立場は一般の人より守られているので、危険な目にあうことはないと思うんです。私はオープンにすることが危機管理と言っているのですが、隠そうとすると、みんながのぞきたがります。私、すごい飲んべえで、家以外でも酔っぱらって寝ちゃったりするんです。それって批判の対象になりそうですが、主人がそれをネタにして、『うちの家内はすごく酒飲みで…』とか言ってくれています。たぶん、『立派な家内です』みたいに隠していると、逆にあら探しをされてしまうのでは。隠したりしないで、自分のダメなところもオープンにすることによって、そこは人に責められなくなるんです」

 ――そういうことができる、はじめてのファーストレディーですよね、たぶん(笑)

 日本は遅れている

 ――昨年(2013年)、自閉症に関する国際的な会合「Annual World Focus on Autism」に出席されましたよね。自閉症にかかわってきた人たちからしてみれば、画期的なことでした

 「各国のファーストレディーが、それぞれの国でどんな活動をされているのか発表するということだったので、非常に関心があり、聞いてみたいと思ったんです」

 ――私も会合での報告が知りたかったのですが、国内ではニュースにならず残念でした

 「どの国でも、『たとえ障害があってもその人らしく生活できる社会をつくっていこう』という感じでした。私の友人にも子供が自閉症の人がいます。けれども、正直言って、これまで生活の中で、自閉症をあまり身近に感じることがなかったんです。ところが、会合に参加して、世界の国々では、自閉症の人たちも一般の人たちも一緒に自閉症のことを考え、活動しているということを知り、感動しました。同時に、日本はやっぱり、ちょっと遅れているのかなぁ、と思いましたね」

 ――私はGet in touchの活動がきっかけで、2012年に13カ国が参加する自閉症の国際会議に出席させてもらいました。そこで、諸外国との格差に気づきました。日本にいるだけだと、わからないんですよね

 「日本では、自閉症がどういうものなのか、一般の人にはあまり知られていません。それに、自閉症といってもいろんな人たちがいるじゃないですか。私自身もまだまだ知らないことがあると思っています」(EX編集部/SANKEI EXPRESS

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