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よゐこ・有野晋哉の“ゲーム愛” 「ゲームセンターCX」人気の秘密

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よゐこ・有野晋哉の“ゲーム愛” 「ゲームセンターCX」人気の秘密

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「僕が知らないうちに、来年も新しい映画ができるかもしれませんよ」と語る、お笑い芸人「よゐこ」の有野晋哉(しんや)さん=2014年2月3日、東京都港区(伴龍二撮影)  映画「ゲームセンターCX THE MOVIE 1986 マイティボンジャック」

 お笑い芸人「よゐこ」の有野晋哉(しんや、41)が、1980年代に爆発的なヒットを記録した家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」(任天堂)などの人気ゲームを攻略していくフジテレビCS放送の人気バラエティー番組「ゲームセンターCX」が映画化された。名付けて「ゲームセンターCX THE MOVIE 1986 マイティボンジャック」(蔵方政俊監督)。有野は「なぜかスタッフたちからは『やせておいてね』と言われました。これは主人公が映画化を何も知らないままクランクインを迎えてしまったような、珍しい作品なんですよ」と苦笑いで紹介してくれた。

 テレビ番組は2003年にひっそりとスタートしたが、最後まであきらめずついには目標を達成する有野の姿が視聴者の共感を呼び、番組のDVDシリーズは累計50万セットの売れ行きを記録し、米国やフランスでも話題となった。映画化は10周年を迎えた番組の記念企画の一環だ。

 1986年、ファミコンと「少年ジャンプ」をこよなく愛するダイスケ(吉井一肇)は、憧れの同級生、クミコ(平祐奈)とファミコンソフト「マイティボンジャック」の話で意気投合、ソフトを貸す約束を交わしたが、ソフトはヤンキーの同級生に奪われた挙げ句、親分格の最凶のヤンキーに又貸しされてしまう。

 時は流れ、2006年。都内のホールでは「ゲームセンターCX」のイベントの収録が行われ、ゲームファンが見守る中、有野課長(有野)がマイティボンジャック攻略に悪戦苦闘している。同じゲームソフトを通じて、2つのエピソードがつながり…。

 視聴者魅了したわけを分析

 大のテレビゲーム好きで知られる有野がファミコンと出会ったのは小4のときで、まだ人気ソフトは「マリオブラザーズ」などが数本しかでていなかった頃だ。「遠藤という友達がファミコンを持っていたので、よく遊びに行きました。

 駄菓子屋のゲーム機がただでできて、おやつまでもらえる。それでのめり込みました」。「マリオブラザーズ」では、マリオとルイージで“殺し合い”を演じるのが最高に楽しかったそうだ。

 番組の人気の秘密をどうみているのだろうか。有野の分析はなかなか興味深い。「30年前、ファミコンに夢中になった少年少女たちは、新しいゲームが発売されると、攻略しないまま放置して、そちらに流れてしまったんです。でも、有野課長(番組での役名)が番組でエンディングをみせてくれる。彼らもソフトを“供養”する意味合いで見てくれる。そんなとこでしょう」。

 また、有野は当時のソフトに「セーブ機能」がないことも視聴者を魅了する理由に挙げ、「ゼロからやり直しとなってしまう危険と常に隣り合わせ。視聴者はひやひやしながら見られるんです」と説明した。

 自身は攻略本を見ないタイプだ。「攻略本には見れば得なことがいっぱい書いてありますよ。コントローラーのBボタンの使い方とかね。でも、それは屈辱にも思えます。説明なしでもゲームができるから面白いんですよ」。2月22日、全国公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:伴龍二/SANKEI EXPRESS (動画))

 ■ありの・しんや 1972年2月25日、大阪府生まれ。中学時代からの友人、濱口優(42)と90年、お笑いコンビ「よゐこ」を結成。92年、「ABCお笑い新人グランプリ」で審査員特別賞、「上方漫才大賞」で新人奨励賞を受賞。本作の出発点となった「ゲームセンターCX」(CSフジテレビONE)にレギュラー出演し、海外でも人気者に。

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