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デ・ニーロとトラボルタの「一本勝負」 映画「キリングゲーム」

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デ・ニーロとトラボルタの「一本勝負」 映画「キリングゲーム」

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映画「キリングゲーム」(マーク・スティーブン・ジョンソン監督)。2014年1月11日公開(ポイントセット提供)。(C)(C)2013_PROMISED_LAND_PRODUCTIONS,INC.All_Rights_Reserved.  ロバート・デ・ニーロ(70)とジョン・トラボルタ(59)-。タイプの異なるハリウッドスター同士が初共演したことで話題となったサスペンスアクション「キリングゲーム」(マーク・スティーブン・ジョンソン監督)。北はカナダから米東北部へ約2600キロにわたって延びる広大なアパラチア山脈を舞台に、心と体に深い傷を抱えた元軍人同士が、それぞれの大義を掲げ、思わず目を背けたくなるサディスティックな戦いを繰り広げる。

 かつて旧ユーゴスラビアのボスニア戦争に参加し、地獄の日々を送った米退役軍人のベンジャミン(デ・ニーロ)。今ではすっかり家族との関係が冷え、人里離れた山小屋でひっそりと暮らし、おぞましい戦争の記憶を封印しようとしていた。そんなある日、戦場で出会ったセルビア人の元兵士、コヴァチ(トラボルタ)が現れ…。

 ジョンソン監督は「人間の生存本能とは何か」という問いかけを映像でとことん追求した。実際、本作には、ほぼ全編にわたってデ・ニーロとトラボルタの2人しか登場せず、名優同士がただひたすら、さしで殺し合いを演じる、いわば85分一本勝負といった体なのだ。

 相手に対する痛めつけ方は陰湿そのもので、後味が悪い。ベンジャミンが傷を負ったコヴァチの顔に搾ったレモン汁を大量に塗りつけたときの表情は、さながらゲームを楽しんでいるかのよう。ただ、奇をてらったり、飾ることもなく、俳優としての持てる技量を最大限に発揮した名優2人の演技は、見ていてわくわくするだろう。1月11日から全国順次公開。(高橋天地(たかくに)/SANKEI EXPRESS

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