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本場の味でいつもと違う年末年始を 東京・渋谷 イータリー代官山店

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本場の味でいつもと違う年末年始を 東京・渋谷 イータリー代官山店

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豚肉のうまみが詰まった独特のサラミ「コテキーノ」。レンズ豆を添えるのが一般的だ  【食を楽しむ】

 一年で一番ワクワクする季節がやって来た。街にはイルミネーションが輝き、店頭にはクリスマスのオーナメントやスイーツが並ぶ。高級レストランで楽しむディナーもいいが、たまにはヨーロッパ式に家で過ごすクリスマスやお正月を体験してみるのはいかがだろう。イタリアの食材を輸入・販売する「イータリージャパン」では、ほかの店では扱わない珍しい食材が並ぶ。代表取締役兼CEOの中川直也さんに、イタリアで一般的に食べられている年末年始の食材を教えてもらった。

 イータリーは、トリノに本部を置くイタリア食材専門店で、イタリア全土からえりすぐった約1200の食材を輸入している。食材は代官山本店をはじめとした10の直営店で販売しているほか、イタリアから直輸入した小麦粉を使い、店内の薪窯で焼いたパンなども売っている。また、今はクリスマスやお正月向けの商品も多く扱っているという。

 濃厚なコテキーノ

 中川さんのお薦めは、イタリア北部に位置するワインの名産地・ピエモンテ州のワインとイタリア食材とのマリアージュだ。南仏と接するピエモンテ州は美食の都としても知られ、伝統的な食文化や食材を見直す運動「スローフード」発祥の地としても知られる。「山に囲まれたピエモンテは、味の濃い野菜をはじめ、上質の肉や塩漬けのタラなどさまざまな食材に恵まれています。そしてそこで造られるワインは、フランス・ブルゴーニュにも負けないと言われるんですよ」(中川さん)

 そんなピエモンテの赤ワインによく合うのが、イタリアの郷土料理として知られる腸詰め「コテキーノ」。コテキーノは、豚の腸に豚肉と香辛料だけを詰めて作られるが、肉と一緒に脂質などもたっぷり詰めるため濃厚でコクのある味わいに仕上がる。イタリアでは、これに炊いたレンズ豆を沿えて年越しを迎えるという。

 「レンズ豆をコインに見立てて、イタリアでは縁起ものとして年越しに食べるんです。イータリーではデリ取扱店舗で販売するほか、代官山、横浜、亀戸、日本橋三越店のレストランでも提供しています」

 独特の弾力と甘み

 そして、クリスマス気分を盛り上げてくれるのがイタリアの伝統菓子「パネットーネ」だ。パネットーネは“大きなパン”という意味のドーム型の焼き菓子で、専用の酵母を使って作られる。独特の弾力とほどよい甘みで知られ、イータリーで扱うボニファンティ社のパネットーネは、天然酵母のみを使用してゆっくりと発酵させているのが特徴だ。織り込まれたオレンジピールのほろ苦さが、パネットーネの甘みを引き立てる。

 パネットーネはかつて、イタリアの各家庭でクリスマスの4週間前ごろに作られ、親戚や知人に配る習慣があった。ただ、発酵や焼き上げに手間が掛かることから現在は市販のパネットーネを配ることが多いという。

 中川さんの提案はマスカットの香りが魅力の甘口ワイン「モスカートダスティ」とのマリアージュ。「微炭酸のワインですので、爽やかな口あたりがパネットーネの甘さを引き立てます。プレゼントやホームパーティーのお土産などに、セットで買われる方も多いんですよ」

 イタリアから届いた本場の味で、いつもと違った年末年始を過ごしてみるのもよさそうだ。(今泉有美子、写真も/SANKEI EXPRESS

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