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コンビニ大手3社、明暗分かれる セブンとローソンは営業益最高、ファミマ苦戦

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コンビニ大手3社、明暗分かれる セブンとローソンは営業益最高、ファミマ苦戦

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決算発表の会見に臨むファミリーマートの中山勇社長=8日午後、東京都千代田区  コンビニエンスストア大手3社の2014年8月中間決算が出そろった。セブン-イレブン・ジャパンとローソンの2社は、いれたてコーヒーや総菜といった採算の良い商品が好調で、いずれも本業のもうけを示す営業利益が過去最高を更新した。一方、ファミリーマートは、消費税率引き上げ後の消費回復の遅れが直撃して1割以上の営業減益に沈み、ほかの2社と明暗を分けた。

 セブンは営業利益が前年同期比4%増で、中間決算としては2年連続の最高益となった。

 いれたてコーヒー「セブンカフェ」が人気で、店舗あたりの1日の販売量が、3月の107杯から、8月は120杯へ増加。プライベートブランド(PB、自主企画)の8割を入れ替えたことも奏功した。「消費者が、高品質の商品を求めるようになっている」(セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長)ことに対応した。

 ローソンは店内で調理するコロッケなどの総菜や、いれたてコーヒーが好調。消費税増税後のたばこ販売減や、「夏場の悪天候で消費が弱かった」(玉塚元一社長)ことによる飲料、デザートの低迷をカバーし、営業利益は8年連続で過去最高となった。

 一方、ファミリーマートもPBの拡充などを進めたものの、たばこの販売減などを補いきれず、営業減益に。最終利益は韓国子会社の売却益が押し上げ過去最高だった。

 8日の決算会見にのぞんだ中山勇社長は「想定以上に消費の回復は鈍化している」とした上で、「景気の状況は良くなくても、いい商品は売れる。品質に磨きをかけてゆくことが重要だ」と話した。

 コンビニ大手3社の2014年8月中間決算

                チェーン全店売上高     営業利益       最終利益

 セブン-イレブン・ジャパン 2兆 224(6.4) 1158(  4.0)  -

 ローソン            9946(0.2)  400( 12.3) 218(14.9)

 ファミリーマート      1兆2306(2.6)  214(▲15.8) 204(45.4)

 ※単位:億円。セブンは単体で最終利益は非公表。他2社は連結。カッコ内は前年同期比増減率%、▲はマイナス

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