配偶者控除、自公が容認 妻年収150万円に、夫は3段階制限

 自民、公明両党の税制調査会は1日、最終調整に入っている所得税の配偶者控除の見直し案をそれぞれ容認した。減税対象となる妻の年収要件を現行の103万円以下から150万円以下に引き上げる一方、夫の年収が1220万円を超えると控除額をゼロにする所得制限を設ける方針だ。

 税調会合後に宮沢洋一自民税調会長は「こういう方向でという意見がほとんどだった」と述べた。公明党でも異論は出なかった。2日に与党の税制協議会を開き、詰めの調整を行う。12月8日にまとめる税制改正大綱に盛り込む。

 配偶者控除は妻の年収が103万円以下であれば、夫の年収から38万円を差し引いて税負担を軽減できる。見直し案は妻の年収要件を150万円以下に拡大。150万円を超えると控除額が徐々に縮小し、201万円超でゼロにする。

 一方、対象が拡大する分の財源を賄うため、夫が高所得の世帯は対象から外す。夫の年収が1120万円までの世帯は控除を満額の38万円とした上で、1120万円を超えると26万円、1170万円超は13万円とし、1220万円超でゼロにする。1220万円ちょうどの人には13万円の控除を残す。