自民税調幹部に甘利氏起用 配偶者控除見直し、官邸と連携強化 (2/2ページ)

 自民税調はかつて首相も口出しができない「聖域」とされたが、昨年末の消費税の軽減税率をめぐる議論では、官邸主導の導入方針を追認せざるを得ず、権威失墜と受け止められた。甘利氏の加入を機に、自民税調がどこまで存在感を高められるかも焦点になる。

 ただ、甘利氏は1月に金銭授受疑惑で閣僚を辞任しており、党の要職に就けば、臨時国会で野党の攻撃材料になる可能性もある。

 一方、公明党税調は26日に幹部会を開催し、配偶者控除見直しの議論を始めた。斉藤鉄夫税調会長は会合後に「政治的に大きな問題で拙速はいけない。じっくり議論する」と述べた。

 配偶者控除見直しをめぐる主な日程

 9月9日   政府税制調査会が配偶者控除見直しなど所得税改革の議論を再開

 9月26日  公明党税調が配偶者控除見直しの議論を開始

 9月中    自民党税調が非公式幹部会の新メンバーを決定

 10月初旬? 自民党税調が配偶者控除見直しの議論を開始

 11月中旬  政府税調が所得税改革の全体像を取りまとめ

 12月中旬  与党税制協議会が2017年度税制改正大綱を決定