麻生太郎財務相は21日の閣議後記者会見で、外国為替市場で一時1ドル=103円台まで円高が進んだことについて、「為替の急激な変化は望ましくない」とした上で、「為替介入は容易にやるつもりはない」との考えを示した。
英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を23日に控え、市場では離脱を視野に入れた円買いが進んでいる。麻生氏は円相場の動きに「(離脱が)ある程度は織り込まれている」と述べつつ、「今すぐどう対応すると決めているわけではない」と語った。
とはいえ、「為替の安定はきわめて重要」と述べ、急変動を望ましくないとする先進7カ国(G7)などの合意に基づいて対応していく意向を示した。