麻生太郎財務相は3日、ドイツのフランクフルトで記者会見し、海外市場で円相場が一時1ドル=105円台半ばに急伸したことについて「一方的で偏った投機的な動きがさらに強まっていることを憂慮している」との認識を示した。その上で「投機的な動きが継続しないよう、これまで以上に注視し、必要な時にはしっかり対応する」と述べ、あらためて市場をけん制した。
会見に同席した日銀の黒田東彦総裁は「為替などの変動が経済、物価の動向に与える影響を十分注視し、物価安定目標の達成に必要ならちゅうちょなく追加の金融緩和を講じる」と強調した。
中国主導で設立されたアジアインフラ投資銀行(AIIB)への日本の参加について、麻生氏は「これまでのスタンスは変わらない。運営方法などを引き続き注目していきたい」と述べ、慎重な姿勢を示した。(共同)