国土交通省は8日、今年に入ってクルーズ船で訪日した外国人数が昨年の2.4倍に増え、累計100万人を突破したと発表した。円安や中国でのクルーズ船ツアーの流行が追い風となり、今年6月に策定した政府目標を5年前倒しで達成した。クルーズ船は寄港地にもたらす経済効果が大きく、同省は受け入れ環境の整備を急ぐ方針だ。
博多港での出入国審査を迅速化するため、福岡市が中央埠頭に今年新設したクルーズセンター。8日朝、祝賀のくす玉が割られた。
この朝入港したのは、イタリアのクルーズ会社が運航する上海発の「コスタセレーナ」。乗客定員3780人の大型船だ。100万人目となった女性客、張一帆さんは訪日観光のリピーターだといい、「博多で電気釜を買いたい」と笑った。
数千人の訪日客が一斉に上陸して観光や飲食、買い物へと繰り出すクルーズ船は、寄港地にとってまさに“宝船”といえる。