しかも中国人は奢侈品の約76%を海外で購入しているのだ。それにはいくつかの理由がある。第1に、国内の価格はどうしても海外より高いこと。第2に国内ではブランド商品の偽物が横行していることだ。中国政府は厳しく監視しているが、それでも後を絶たない。上海などに行くと、本物とあまり変わらない偽物を売っている店があちこちにある。さらに倹約令が拍車を掛けていて、世界の有名ブランドメーカーも最近は中国の国内市場よりも、海外に旅行に出る中国人をターゲットに絞っている。
世界奢侈品協会によると、14年の春節期間中に中国人が海外で購入した奢侈品は合計153億ドル。やはり世界の46%を占めている。革製品が最も多くて全体の37%、続いて服装24%、化粧品・香水22%、時計12%などだ。地域的には欧州が52%と多く、香港・マカオ・台湾21%、北米19%、中東8%と続く。
もっとも今年は日本が大いに注目を集めている。各地のホテルにはすでに予約が殺到していて、航空券のチケットも入手しにくいという。日本各地で中国旅行者が奢侈品を買いまくる光景が話題になりそうだ。