殺人や傷害、暴行、脅迫による尊属罪の事案は、2010年は958件だったが、13年に1142件と3年間で19%増加した。
中央日報は、過去6年間で起きた殺人事件のうち、5%程度が家族間で起きており、米国(2%)、英国(1・5%)よりも大きいと報じた。
家族内で容疑者と被害者が生まれる尊属事件の多発に衝撃が走る韓国社会。背景に何があるのか。
同紙が専門家の意見として指摘したのは「経済的な理由」だ。経済の低成長が続く中、「最近は経済問題によって、家族犯罪を起こすケースが増えた」との見方だ。
毎日経済新聞も「成長だけを繰り返してきた経済がピークに達したあと、人々は未来に挫折するようだ」との専門家の意見を紹介。そのうえで、相互扶助を担う集落の共同体が崩壊しているのに、社会福祉サービスが定着していない問題を指摘。鬱病などの疾患を誘発しているとの見方を伝えた。