インドの乗用車販売が苦戦している。同国自動車工業会(SIAM)によると、9月の販売台数(多目的車とバンを除く)は前年同月比1%減の15万4882台だった。同国では約2年にわたる深刻な販売不振が続く。今年5月以降は、4カ月連続で前年実績を上回っていたが、販売持ち直しに一服感が出ているもようだ。現地紙タイムズ・オブ・インディアなどが報じた。
SIAMのビシュヌ・マトゥール事務局長によると、消費者は値引きが期待される祭事シーズンの10月に乗用車の購入を先延ばしているとし、今月は販売回復が見込めるという。
一方で同事務局長は、同国では物価上昇圧力の高止まりが続くなど、乗用車販売を取り巻く状況は依然として厳しく、同市場の本格的な回復にはまだ時間がかかるとの見解を示した。
ただ、商用車の販売は復調の兆しをみせ始めている。9月の販売台数は前年同月比8.6%増の5万6140台で、1年8カ月ぶりに前年実績を上回った。