農業アシストスーツ開発支援 ロボット産業革新の一環で農水省 (2/2ページ)

2014.10.13 08:30

和歌山大学のロボティクス研究室が開発した農業用のアシストスーツ。約20キロのミカンのケースを半分の力で運搬できる(同大提供)

和歌山大学のロボティクス研究室が開発した農業用のアシストスーツ。約20キロのミカンのケースを半分の力で運搬できる(同大提供)【拡大】

 内容は今後詰めるが、量産に必要な原材料費や設備投資などについて総額の2分の1程度を補助する制度を創設する方向だ。また農家での実証実験の費用も半額程度を補助する方針。

 具体的には、20キロ以上の重量がある運搬作業が多いミカン農園での使用を想定している。和歌山県や愛媛県などで4ヘクタール以上の大規模農家を対象に実証実験に取り組むことになりそうだ。

 アシストスーツは、高齢化や人手不足など農業の現場が抱える課題の解決に役立つと期待されており、研究開発が進んでいる。ただ、現在は1台当たり100万~200万円と価格は高い。農水省は「本格的な普及には1台50万円以下にする必要がある」とみており、量産企業への補助でコストダウンを後押しし、5年後に全国の農家で1000台以上の普及を目指す。

 農水省はロボット技術を活用し、アシストスーツのほか自動走行が可能なトラクター、除草ロボットなどの浸透を図り、農業の技術革新を進める考えだ。

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