なぜ、日本企業は米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」のようなライフスタイルを一変させる独創的な商品を作り出せないのか。米グーグルや米アマゾン、米フェイスブックのような新たなビジネスモデルを創出できないのか。
日本人が欧米人に比べ独創性、創造性に乏しいのは国土、教育、気質、組織の問題といわれてきた。関西系電機メーカーのある関係者も「日本企業は短期的な利益を追求しすぎるため独創的な研究開発が敬遠される。一方、日本には独創的な技術を量産化する応用力がある」と話す。ただ、これらは、すべて言い尽くされた話でもある。
人材という“宝”を生かせない経営者
確かに日本発の独創的な技術・製品は、欧米に比べ圧倒的に少ない。とはいえ、パナソニックも、ソニーも、シャープも世界中でビジネスを展開し、社員数も連結ベースで29万人、14万人、5万人という巨大なグローバル企業である。