中国軍系通信機器大手の“社員”が直接手に取り、読み取り器でコピーせんと謀った、とも考えられる。幸い書き込み前だったが、R社保有の機器にはサイバー攻撃を受けた痕跡が残り、防御壁に阻まれてアナログ作戦に変更したのかもしれない。今なお有効な手法だ。
ドイツはリニア建設で中国に有償技術提供したが、高度技術は秘匿した。ところが2004年11月26日夜、秘匿技術の窃取目的で“中国人技術者”らが上海の独工場に侵入し、設備を無断測定している場面を見つけられた。
在米スパイ企業は数千社
油断も隙もない中国も念頭に、米国の航空宇宙関連施設は1990年代、身分が確かな同盟国の研究・技術者以外、外国人は立ち入り禁止措置に。FBIは2005年、米国には擬装したスパイ企業が3000社在り、中国のスパイ活動が毎年、前年比20~30%増加中だと、経営者に異例の注意喚起を行った。
ロシアは、凄腕のプロが1人で「バケツ1杯の砂」を持参するが、中国流は“アマチュア”も投入する。