「デスノート」 韓国で成功
その先の目標が、現地のスタッフや俳優による上演となる、コンテンツとしての海外輸出だ。「日本で欧米ミュージカルが翻訳上演されていることの『逆流』をしたい」と松田代表理事。成功例の先駆けが「デスノート」だ。4月に東京ほかの国内公演後、韓国で6月から8月にかけ、現地キャストにより上演された。主演に元東方神起のジュンスらを起用、57公演で9万人を動員した。企画したホリプロの担当者は「今後も同様の取り組みを進めたい」と話す。
課題は作品の質の向上とファン層の拡大だ。東京で公演中の「ハイキュー!!」は新進気鋭の劇作家、中屋敷法仁(31)を脚本に起用。「僕らの世代はアニメやマンガに親しんできた世代で抵抗はない」と話す。
原作のイメージを損なわず舞台化するには「歌や踊りでマジックをかける手法がむしろ有効」と演出家・振付師の上島雪夫。最近手がけた手塚治虫原作の「リボンの騎士」は、主演サファイア役の生田絵梨花(乃木坂46)が「おばあちゃんがファン」と話すようにシニア層にも支持を広げた。松田代表理事は「一過性のブームではなく、ジャンルとして確立したい」と話している。