マンガやアニメ、ゲームを原作とする舞台「2.5次元ミュージカル」が支持を広げている。東京・渋谷の専用劇場は連日の盛況が続き、多くの外国人客も訪れるファンの「聖地」となりつつある。「もはやサブカルチャーではなく、本当のカルチャーになった」との声もあり、関係者の目標は2020年の東京五輪・パラリンピックも見据えた外国人誘致と、舞台コンテンツとしての海外進出。一方で作品の質の向上も課題となっている。
英語対応サイト、字幕メガネ
東京・渋谷の「アイア 2.5 シアタートーキョー」は2.5次元ミュージカル専用劇場として3月に始動した。連日盛況の公演では、最前列に陣取る外国人の姿も目立つ。渋谷駅前にある渋谷区観光協会の「青ガエル観光案内所」には多くの外国人が問い合わせに訪れる。増えているのが宣伝用チラシの入手。「海外ファンクラブの方が『50部欲しい』などと来られます」と担当者。
シアターは関連75団体が加盟する「日本2.5次元ミュージカル協会」(東京)が運営する。外国人向けに英語によるサイトとチケット購入サイトを設け、劇場では英語、中国語など最大4カ国語対応の「字幕メガネ」を有料で貸す。かけると舞台上に翻訳が浮き上がって見える仕組みだ。