AORを代表するシンガー・ソングライター。J.D.サウザー。先日、最新作「テンダネス」を発表したばかりですが、変わらぬシルキーでソフトな歌声を保ちつつ、渋みを増した大人のアルバムでした。そして、70歳を目前にしたこのベテランが、アルバムを引っ提げて来日公演を行うことが決まりました。
J.D.サウザーのフルネームは、ジョン・デヴィッド・サウザー。米国デトロイトに生まれ、その後ロサンゼルスに移住。その頃に知り合ったのが、のちにイーグルスを結成するグレン・フライや、同じくシンガー・ソングライターのジャクソン・ブラウンでした。そのため、イーグルスのヒット曲のいくつかは彼の名が共作者としてクレジットされています。また、リンダ・ロンシュタットとは公私ともに付き合いが深かったこともあるなど、サウザーが当時のウエストコーストにおいてキーパーソンだったことは、その人脈だけでもよくわかるでしょう。1972年にソロデビューを果たしたサウザーですが、1979年に発表した「ユア・オンリー・ロンリー」が大ヒット。日本でもAORブームに乗って、人気を呼んだのは周知のとおりです。