21世紀に入ってから現れた歌姫というと、アリシア・キーズの名前が真っ先に挙がるのではないでしょうか。彼女のように圧倒的な歌唱力と楽曲の良さが組み合わさること自体が奇跡なだけに、彼女のポストを脅かすくらいの才能が登場するなんてことはめったにありません。しかし、エル・ヴァーナーがデビューした当初は、誰もがそんなミラクルに驚きました。間違いなくここ数年でもっとも注目すべき驚異のシンガーが、まもなくビルボードライブのステージに登場します。
エル・ヴァーナーは、1989年生まれの26歳。父親は80年代に人気を呼んだソウルグループ、バイ・オール・ミーンズに在籍していたジミー・ヴァーナーだといえば、ブラックミュージック好きならきっと反応するはず。サラブレッド家系ならではの天賦の才能を持ち、数々のヒットを飛ばしたプロデューサーのクライヴ・デイヴィスにも認められます。そして、しばらく大切に温められた後の2012年に、アルバム「パーフェクトリー・インパーフェクト」でデビューを果たしました。