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核の脅威伝えるシェルター ドイツ・ベルリン (3/4ページ)

2015.3.4 18:15

核シェルターの内部にずらりと並ぶ折りたたみ式ベッド。ベルンハルト・シュッテ館長が案内してくれた=2015年2月18日、ドイツ・首都ベルリン(宮下日出男撮影)

核シェルターの内部にずらりと並ぶ折りたたみ式ベッド。ベルンハルト・シュッテ館長が案内してくれた=2015年2月18日、ドイツ・首都ベルリン(宮下日出男撮影)【拡大】

  • 核シェルター入り口の小室。厳重な2重扉の左横にあるのは、監視用の小窓=2015年2月18日、ドイツ・首都ベルリン(宮下日出男撮影)
  • 核シェルターを訪れた若者たち。見学には案内ツアーへの参加が必要だ=2015年2月18日、ドイツ・首都ベルリン(宮下日出男撮影)
  • 地下水をくみ上げる手動式の給水装置。避難者の“ストレス解消”も目的としているという=2015年2月18日、ドイツ・首都ベルリン(宮下日出男撮影)
  • 核シェルターが併設された博物館「ストーリー・オブ・ベルリン」。飛行機の翼をかたどったオブジェが目印だ=2015年2月25日、ドイツ・首都ベルリン(宮下日出男撮影)
  • ドイツ・首都ベルリン

 無事、シェルターに入室できたとしても、その生活は決して安心できるものではない。計算すれば、1人当たり約1平方メートルのスペースしかない。天井は低く、節電のため照明は控えめにされる。密集状態では湿度も室温も上がる。外部の余分な空気が侵入しないように室内は通常より高い気圧で保たれるため、頭痛を訴える人もでてくるとみられる。

 そんな環境の生活に避難者がストレスを感じるのは想像に難くない。トイレの個室が扉でなくカーテンで仕切られているのは閉じこもりを防ぐため。洗面所に鏡がないのは、壊して他人や自身を傷つける道具として使われかねないからだ。地下水のくみ上げポンプに電動式だけでなく手動式の装置があるのは、何かをすることで避難者の“ストレス発散”にもつながるとの配慮があるためだ。

 今も稼働可能

 2週間の滞在後、避難者はシェルターを出なくてはならないが、外部に出ても危険が去っているとの保証はない。「シェルターには生存への希望を与える心理的な機能しかない」。シュッテ氏の言葉が重く響いた。

実物のシェルターを見ることで…

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