【Viva!ヨーロッパ】
デンマーク人は「ファステラウンがあるからハロウィーンなんていらない」と言うことがある。それもそのはずで、「ファステラウン」は2月に行われる伝統行事で「ハロウィーン」のように仮装した子供が家庭を回ってお菓子を集める風習が残っている。
「断食前の夜」
ファステラウンとは、イースター(復活祭)の49日前にデンマークなどの北欧諸国を中心に行われるキリスト教の行事。イースターの日付が年によって変わるため、今年はきょう2月15日がその日に当たる。
語源は、ドイツ北部の低地ドイツ語に由来するとされ、「断食前の夜」という意味。カトリック教会や一部プロテスタント教会では古来、イースター前46日目に当たる「灰の水曜日」からイースターまで断食が行われ、断食が始まる前の日曜日を「断食前の夜」と称し、祭りが開かれてきた。同じ時期に行われる「カーニバル」も起源はキリスト教の断食に由来しており、ラテン語で「肉を取り除く」という意味とされる。