ギター&グランジの雄
歴史の長いシカゴ・ブルースを一時、揺るがしたのが1960年代のブリティッシュ・インベイジョンだった。英国のミュージシャンが米国はじめ、世界中でヒットを飛ばしブームを巻き起こした。
その代表格ビートルズが64年、最初の全米ツアーを行った際にシアトルで宿泊したのがエッジ・ウオーターホテル。海にせり出すように建っており、部屋から釣り糸を垂らしたメンバー4人の写真が有名になった。ロビーにはこの写真以外にもレッド・ツェッペリンなど過去に泊まったミュージシャンの写真が多数飾られている。
シアトル中心部には音楽博物館「EMPミュージアム」がある。目玉はワシントン州出身のジミ・ヘンドリックスとカート・コバーン。ジミは1960年代末にギタリストとして、カートは1990年代にグランジの雄として、それぞれ音楽の流れを変えた存在だが、ともに27歳で早世した。館内では2人の遺品や生前の人気ぶりを伝える新聞記事、映像などを紹介。来館者は50代以上はジミ、20~30代はカートへと、客層が完全に分かれていた。