その活動の一つに、「平和再構築」がある。ジェノサイドの加害者および被害者が、家を失った住民のために協力して家を建てたり、平和の歌に合わせてダンスをしたりという活動を通じて、地域で暮らす者同士の絆の再構築を試みている。
家族を殺した人が隣に住み、ともに生きなくてはいけない状況がどのようなものなのか。答えを想像するには、私はあまりに平和慣れし過ぎていた。
訪れたのは、5人の子供を持つローズさんの家。ジェノサイドで夫を失い、子供たちを連れて国外に逃げた。内乱が収まりルワンダに戻ると、家は知らない人に占拠され、一家はホームレスになった。知り合いの家や道端で暮らす日々。病気の子供を病院に連れて行けず途方に暮れていた矢先、WVJと出会い、住む場所を得たという。
≪「調和して生きよう」前を向く覚悟≫
「家があるだけでもうれしいけれど、水タンクからきれいな水が出てくるのでおなかを壊さずに済みます。以前はため池の水を飲むしかなかったから」。今は、農地を耕す仕事で現金収入を得ているローズさん。