ジャンプをメーンに行い、男子の選手は6分間練習中に体が動いてきたところで次々と4回転ジャンプの確認を行います。当然のことですが、2回転よりも3回転、3回転よりも4回転を跳ぶときのほうが助走のスピードは速くなります。ジャンプの高さと質、さらに体の回転軸を整えるには、それに伴ったスピードが必要だからです。
選手たちの集中力はものすごく高まっています。リンクは1つで、選手は6人。男子の4回転はトーループとサルコーが主流ですが、カーブや流れなどの都合上、どの選手もほぼ同じコースで跳ぶことが多いです。会場で観戦したことがある読者なら、選手たちはよくぶつからずに、それぞれが調整できているなと感じたはずです。
実際にぶつかることはなくても、ヒヤリとする場面に遭遇した人もいるのではないでしょうか。私自身は6分間練習でぶつかった経験はありませんが、それでも衝突する恐れがあるという認識は持っていました。
頭の負傷、強行への是非
羽生選手がぶつかった瞬間は、テレビで見ていました。一瞬の出来事で本当に驚きました。出合い頭の衝突で、目を疑いました。