このように、気象の変化で体調を崩してしまうことを「気象病」とよびます。急激な気圧の低下が、心筋梗塞のリスクとなるという報告がAmerican Journal of Cardiologyという権威ある雑誌に掲載されているように、天候の変化が重篤な病気の引き金になることも知られています。
ぜんそくで呼吸がゼイゼイしてくることで、天候の悪化を言い当てていた患者さんにお目にかかったこともあります。
周りの環境の変化に負けずに体内の環境を一定に保とうと、いつも私たちの体はけなげに頑張ってくれています。規則正しい生活と十分な休息は、環境の変化への対応力を高めます。軽い運動を日頃から行って、体の血液循環を活性化して自律神経を整えておくことも有効です。天候の変化が繰り返しやってくる秋は、いつも以上に体調を整えることに気を配って過ごすことにしましょう。(秋葉原駅クリニック院長 大和田潔/SANKEI EXPRESS)