疑問を投げ掛ける潜入記者に、この責任者は「食品工場で働く前は何も知らず、工場で作られた食品をおいしいと思っていた。今や君もマクドナルドなどで食べても、絶対に以前のようにおいしくは感じないはずだ。『知らぬが仏』ってやつさ」とうそぶいた。
チキンナゲットの生産工程でも、不合格品の使用は横行。作業員は「どうせ(不合格品を)混ぜても分かりっこない」と話し、一般的に原料の5%は不合格品を使っていると明かした。
取引先の中国のマクドナルドも品質維持のための検査をしていた。ただ前日に通告を受ける工場にとっては、不正の歯止めにはならなかった。
生産現場に検査の知らせが入ると、不合格品を入れたポリ袋をいったん隠し、検査終了後に取り出して使っていた。