【国際情勢分析】
中国の大富豪がニューヨークのホームレスを相手に演じた“成金趣味”が、米国で批判と失笑を浴びている。高級レストランに250人を招いて昼食を振る舞い、参加者全員に現金300ドル(約3万円)の配布を約束してメディアの注目を集めたが、土壇場でバラマキをとりやめ、非難が噴出した。お騒がせで著名なこの男性、実は尖閣諸島(沖縄県石垣市)の中国領有を主張する意見広告をメディアに出すなど、中国共産党とのつながりを指摘する声もあり、中国政府による新手の情報戦との臆測さえ呼んでいる。
ホームレスに高級ランチ
6月27日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(国際版)や大衆紙ニューヨーク・デイリーニューズ(電子版)などによると、男性の名は陳光標氏(46)。昼食会は6月25日、ニューヨーク・セントラルパーク内の高級レストランで250人を集めて開かれた。
前菜にはマグロとアジア野菜のサラダ、メーンに牛フィレ肉のホースラディッシュソース添えとローストポテト、デザートには季節の果物とクリームが振る舞われ、出席者もホクホク顔で舌鼓を打ったという。