産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が2月22、23両日に実施した合同世論調査で、慰安婦募集の強制性を認めた1993年の「河野洋平(こうの・ようへい)官房長官談話」について「見直すべきだ」との回答が58.6%に達し、「見直すべきだと思わない」の23.8%を大きく上回った。見直し論は同様の質問を行った昨年(2013年)11月の調査より3.6ポイント増えた。
河野談話をめぐっては、産経新聞社の報道で談話の根拠となった韓国での元慰安婦16人の聞き取り調査のずさんさが明らかになっている。今回の世論調査では、聞き取り調査のあり方や談話が出された経緯などについて「検証すべきだ」との声が66.3%にのぼった。
こうした状況を受け、菅義偉(すが・よしひで)官房長官(65)は24日の記者会見で「この問題を政治問題、外交問題にさせるべきではない」としつつも「機密を保持する中で、どのような検証方法があるのか検討したい」と強調した。
また、安倍晋三首相(59)が意欲を示す集団的自衛権の行使容認については「賛成」が47.7%で、「反対」は38.1%だった。賛成した人の45.3%は「憲法改正が望ましいが、当面、憲法解釈の変更で対応すればよい」と回答。「必ず憲法の改正が必要だ」は31.7%で、「憲法解釈を変更すればよい」が19.7%だった。