韓国最高検は22日、兪容疑者が死んでも側近の捜査で「不正は十分立証されている」と強調したが、経営実態解明や責任追及の捜査は暗礁に乗り上げた。
もくろみ外れる
兪容疑者は教団と密接な関係にある企業グループを経営。グループ企業である運航会社幹部らに日本から購入した中古船の改造を指示し、これが原因で船の復原力が低下し転覆につながったと検察は見ていた。
検察は過去最高額の5億ウォン(約5000万円)の懸賞金を支払うと発表し情報提供を呼び掛けてきた。21日には、逮捕状の有効期限が22日に切れることから逮捕状を再取得したばかりだった。
一方、事故で謝罪に追い込まれた朴大統領は最近、兪容疑者を「事故の根本的原因だ」と激しく非難していた。業界との癒着を背景に安全管理を怠った政府機関への批判を回避する思惑とみられるが、当人を罪に問えなくなり、そのもくろみも外れた格好だ。(SANKEI EXPRESS)