現地の報道によると、警察当局は当初、変死体を「ホームレス」のものと判断していた。そのため、身元確認に約40日間も要した上、証拠採取も十分行っていなかったとみられる。
しかし、発見当時、遺体が身につけていたパーカーと靴はいずれも高級ブランド製品だったという。また、現場で発見された遺留品に、兪容疑者が教祖的な立場にあり、逃走を手助けしていた新興宗教団体「救援派」の系列会社が製造する携帯食品の容器があったほか、カバンの内側には兪容疑者の著書のタイトルが記されていた。
警察当局は捜査の不手際を認め、地元警察署長らを22日に即日更迭した。
韓国捜査当局は、利益を優先した兪容疑者が積載量を増やす無理な改造を指示したほか、十分な安全対策を取らなかったことがセウォル号の転覆原因と判断。清海鎮海運などから1000億ウォン(約100億円)以上を不当に引き出した背任などの容疑で指名手配し、その行方を全力で追ってきた。