韓国の旅客船セウォル号沈没事故で、韓国警察当局は7月22日、南西部の全羅南道順天(チョルラナムドスンチョン)市内で6月12日に発見された身元不明の変死体のDNAと右手の一部の指紋が、背任容疑などで指名手配していたセウォル号の運航会社、清海鎮(チョンヘジン)海運会長の兪炳彦(ユ・ビョンオン)容疑者(73)と一致したと発表した。
利益優先の経営が事故を招いたとして、国家の威信をかけて行方を追ってきたが、身柄を確保できず、今後の捜査や責任追及に重大な影響が及ぶのは避けられない。捜査の不手際も判明しており、朴槿恵(パク・クネ)大統領(62)に対する批判がさらに高まるのは必至だ。
身元確認に40日
変死体は、兪容疑者が潜伏していたとみられ、5月末に当局が強制捜査を行った別荘から約2キロしか離れていない畑で見つかった。遺体の腐敗が激しく死因の特定は難航しており、自殺か他殺かどうかも不明。