しかし、ことここに至って、東亜日報社説(6月)25日は「文昌克問題こそ聴聞会にかけて本格的な検証と討論をする価値があった」と拙速な決定を批判した。世論の尻馬に乗った指名撤回要求はどこ吹く風で、社説は「(文氏発言の)一部だけを抜粋して報道し、真意を歪曲(わいきょく)した」KBS報道に問題があるとし、「韓国社会の浅はかな討論文化の表れだ」と論じた。
同じく保守系大手紙の朝鮮日報も(6月)25日に「文氏は本当に親日なのか」という読者の質問に記者が答える形で「一部メディアが講演の頭と尾を切り、魔女狩りのような報道をした」と指摘。記者個人は「親日ではないと考える」とした上で、文氏は「政争の犠牲になった」との認識を記した。
批判は沈黙の大統領へ
朴氏が首相人事で国政の一新を示すと強調していただけに、朝鮮日報は社説(6月27日)で「大統領が明言した国家改造の約束は最初から虚言となった」と断じた。