また、英国で第3位の映画館チェーン「ヴュー」も、系列の映画館では、シアターに着席した観客に対し、照明が消える前にグーグルグラスを外すよう求めるという。
英では18歳以上の開発者に対し、1000ポンド(約17万4000円)で発売されたグーグルグラス。現実世界とネット世界を融合し、音声操作で手ぶらのまま動画の撮影などができる。
今回は、米以外での初の発売とあって、今後の世界展開の行方を占うものとして注目されたが、結局、発売から約1週間でケチがついた形となった。
米ではFBIが尋問
映画館側が神経質になるのも無理はない。これを着用すれば誰にも気づかれずに映画を盗撮できるからだ。電源の関係で動画は連続45分しか録画できないが、前編と後編を別々に盗撮してつなげば、1本の映画の海賊版が製作できる。
既に米では今年1月、オハイオ州コロンバスの米大手チェーンAMCの映画館で、グーグルグラスを着用したまま映画「エージェント:ライアン」を鑑賞していた男性が、録画していなかったにもかかわらず、米連邦捜査局(FBI)の捜査官に尋問され、館外に連れ出される騒ぎが発生。以降、全米でも使用禁止にする映画館が増えている。