2017年の実用化を目指し、09年から自動運転車の開発を進めている米グーグルが5月27日、車体を含めて自社主導で開発した試作車を初めて公開した。丸みを帯びたかわいい2人乗りのコンパクトカーだが、ハンドルもブレーキもアクセルもなく、完全な自動走行を実現させている。
今夏から本社があるカリフォルニア州マウンテンビューの公道でボランティアの協力を得ながら走行実験を開始するとともに、今後2年間で自動車の街、デトロイトで約100~200台を製造する計画だ。世界の大手自動車メーカーが開発にしのぎを削る自動運転車の実用化がいよいよ間近に迫ってきた。
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「米国の多くの公共の場には優れた交通手段がない。この計画は交通の便に恵まれていない人々の生活を激変させる」
この日、カリフォルニア州で開かれた会議で、グーグルの共同創業者、セルゲイ・ブリン氏(40)は、自動運転車の実用化についてこう評した。