米グーグルは、2017年の実用化を目指し開発中の自動運転カーについて、市街地での自動走行が可能になったと公式ブログで明らかにした。試験走行の場をこれまでの高速道路から、多くの自動車や歩行者が行き交う市街地の道路に移し、累計で約112万キロの無事故走行を達成した。一時停止せずに交差点に突入してくる恐れのある車を察知したり、蛇行運転のバイクから自ら離れるなど、コンピューターの学習による高度な危険回避能力を備えている。日本も含めた大手自動車メーカーが開発競争を繰り広げるなか、強みであるIT技術を駆使し、一歩先に抜け出した。
警官の手信号も認識
「ソフトウエアを市街地の道路用に改良し、歩行者や自転車、自動車、バス、信号、標識、警官の手信号まで数百の対象を同時かつ正確に認識できるようになった」
グーグルの自動運転カープロジェクトの責任者クリス・アームソン氏は4月28日に公表した公式ブログで、自動運転カーの“進化”を強調した。ブログでは、目の不自由な男性がハンドルに全く手を触れずにドライブスルーでファストフードを購入し、クリーニング店で服を受け取り、自宅に戻るまでの動画も公開された。