米ネット通販最大手のアマゾン・ドット・コムが鳴り物入りでぶち上げた小型無人機による宅配サービスの実現が危ぶまれている。現在は軍事目的に限定されている無人機の商業利用を来年秋にも解禁する方向で検討している米連邦航空局(FAA)が27日までに、宅配サービスについては、危険性が高いことから、認可しない可能性を示唆したためだ。FAAは来年秋までに商業利用に関するガイドラインを策定する方針だが、夢の空飛ぶ宅配便は“離陸”できない可能性が高まっている。
「有料の小包」明記
「2007年以降、米国では無人機の商業利用は違法であり、新たなルールが決まるまで、その事実は変わらない。趣味などで122メートル以下を飛ぶ無人機は合法だが、商業利用は禁止されている」
FAAは、23日に公開した「無人機の飛行に関する規制とその解釈」に、改めてこう明記。違法な商用サービスの例として、わざわざ「有料による小包の配達」を挙げた。