拡大路線を突き進んできた家電量販店最大手のヤマダ電機が、平成25年9月中間決算でついに最終赤字に陥った。
他店提示価格より安く販売する「安心価格保証」を掲げ、町の電気店を飲み込んできたヤマダだが、運営コストが低く低価格を得意とするインターネット通販との激しい消耗戦により、「武器」の低価格が自身にダメージを与え続けた結果だ。量販店で現物を見てネットで購入するというスタイルは消費者の間に浸透、店頭販売は減少の一途をたどっており、家電量販店はビジネスモデルの転換を迫られている。
「ダブルバブル」が崩壊
「想定を上回る低迷だった」。中間連結決算で41億円の最終赤字となったヤマダの岡本潤専務はこう無念さをにじませた。
中間期としては初の赤字計上。地上デジタル放送への移行や、「エコポイント制度」で発生した薄型テレビの買い替え特需によるダブルの「バブル」崩壊の反動が、「2年たっても抜けない」と分析した。