ハリウッドを代表する社会派監督のオリバー・ストーン氏(67)が6月2日、米情報機関による個人情報収集活動を暴露した元CIA(中央情報局)職員、エドワード・スノーデン容疑者(30)を題材とする映画を製作すると明らかにした。ソニー・ピクチャーズエンタテインメントも映画化を発表しているが、いずれもスノーデン容疑者は“英雄”として描かれるとみられる。「勇気ある内部告発者」なのか、「祖国を危うくした裏切り者」なのか。その評価が真っ二つに分かれるなか、2本の映画が興行収入的に成功を収めるのか、失敗に終わるのかにも注目が集まっている。
相次ぎ2本、ストーン監督も
「スノーデン氏の物語は、この時代のもっとも大きな出来事のひとつであり、(その映画化は)真の挑戦といえる」。ストーン監督は、映画化への強い意気込みを示した。
映画の原作は、元職員から機密情報の提供を受けて報道した英紙ガーディアンの記者ルーク・ハーディング氏の著書「スノーデンファイル、地球上で最も追われている男の真実」。
ノンフィクションだが、「映画的なスリラー小説の要素を併せ持つハイスピードの物語」(米紙ニューヨーク・タイムズ)と高く評価されている。筆者も顧問として映画製作に協力するという。