通勤・通学に片道だけで2時間もかかれば、考えただけでヘトヘトになるだろう。ところが世の中には考えられないほど、タフな子供たちがいる。インド、ケニア、アルゼンチン、モロッコの秘境や過疎の町でそれぞれ暮らす彼らは、盗賊、性犯罪者、誘拐犯、ときには野生のゾウの群れと遭遇するかもしれない険しい道のりを片道だけで最大4時間かけて毎日学校へ通っており、距離にすれば往復で30~40キロになるそうだ。そんな元気いっぱいの子供たちの通学の様子をカメラに収めたドキュメンタリーがパスカル・プリッソン監督(54)の「世界の果ての通学路」だ。
教育の重要性認識
プロモーションで来日したプリッソン監督はSANKEI EXPRESSの取材に応じ、「『世界の果て』とも言える場所に学校があり、しっかりと教育が行われていることを知って、僕はとても驚いたし、危険を冒して通う子供たちの学習意欲にも感銘を受けました。ぜひ作品を撮らねばと考えました」と、映画化に踏み切った理由を説明した。