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黒人青年の悲劇を訴えたかった 映画「フルートベール駅で」 ライアン・クーグラー監督インタビュー (1/3ページ)

2014.3.21 12:00

 2013年のサンダンス映画祭で作品賞と観客賞を手にしたライアン・クーグラー監督(27)の長編第1作「フルートベール駅で」は、鉄道駅で白人の鉄道警察官に撃たれて死亡した乗客の黒人青年、オスカー・グラントの人生最後の日を描いたヒューマンドラマだ。遺族、地元関係者、当該の鉄道会社への取材を重ね、映画化にこぎつけたクーグラー監督は「この映画は事件の真相に迫ったり、人種差別をことさらに批判するものではなく、3歳の娘を残したまま、心ならずも亡くなった一人の青年の悲劇を世界の人々に訴えたかったんです」と製作の意図を語った。

 威圧的な白人警察官

 09年の元日、新年を迎え歓喜に沸く人々でごった返す米サンフランシスコ近郊のフルートベール駅。友人たちと遊びに出かけた22歳の黒人青年、オスカー・グラント(マイケル・B・ジョーダン)は、車内で白人グループからけんかをふっかけられ、駅を巡回していた白人の鉄道警察官2人が駆けつけた。2人はオスカー側を“悪者”と一方的に決めつけた挙げ句、警察官の1人がプラットホームで丸腰のオスカーの腹部を銃撃し、搬送先の病院で死亡させてしまう。

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