「店や家庭によってフレンチトーストの味はさまざまですが、私にとってはこの砂糖のジャリジャリとした食感としっかりした甘さがこだわりなんです」とオーナーシェフの山本知(さとる)さん(38)が説明する。フランスでは、家庭で余ったパンをプリンの液(卵と牛乳)につけて焼くことから「パンペルデュ(忘れられたパン)」と呼ばれているそうだ。
卵、肉、定番料理が一皿に
さて、次は「ビストロプレート」。お酒のお供にぴったりの人気メニューだ。「ビストロの定番料理を1プレートにそろえました」と山本さん。まずは、これを食べなければビストロに来た意味がないといわれるほどの伝統料理「ウフ・マヨネーズ」を。定番だからこそ店の個性が出るといわれている。
ナイフを入れると、トロ~と黄身が流れ出る絶妙の火の通し具合。酸味をきかせた自家製マヨネーズを絡めて食べると、味付けされた卵のほどよいしょっぱさとマヨネーズのまろやかさが口に広がる。「これ、何個でも食べられます!」と興奮してしまった。続いてスパイスの効いたお肉のパテ。どっしりした食べ応えがある。にんじんの千切りサラダ「キャロット・ラペ」はすっきりした酸味で口の中がリセットされ、しっかりした味の料理と交互にどんどん食が進む。