【京都うまいものめぐり】
京都に味わいのあるカフェが多いのは、学生の街だからか、古い都市だからだろうか。ちょっと長い名前の「Cafe Bibliotic Hello!」(カフェ ビブリオティック ハロー)は、なじんだ恋人のような喫茶店。地元のリピーターから外国人観光客まで、思い思いの時間を過ごしにやってくる。だからコーヒーでも食事でもお酒でも、気の向くままに…が客のスタンスだ。
街中のオアシス
「どこがいいの?と聞かれて、なんかいい。そんな感じですかね。居てて自然に楽な店をめざしているんです」。店長の澤村洋兵さん(28)は、そんなふうに笑う。外観は南国風。町家などが並ぶ京都の市街地にたたずむオアシス…といった趣だ。
ドアを開けると吹き抜けの空間に大きな本棚が目に入る。時折、客が立ち上がっては本を眺め、1冊2冊と手に取って、また自分の席に。ゆったりと流れる時間が心地よい。