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鴨のうま味たっぷり 身も心もほっこり 鴨弘 (1/4ページ)

2014.3.3 16:30

鴨鍋(1人前5000円)は、まず鴨肉をさっとくぐらせて一口。だしに鴨のうまみが染み出し、たっぷりの京野菜がさらに味わいを増す。あたたかな湯気もごちそうのうち(恵守乾撮影)

鴨鍋(1人前5000円)は、まず鴨肉をさっとくぐらせて一口。だしに鴨のうまみが染み出し、たっぷりの京野菜がさらに味わいを増す。あたたかな湯気もごちそうのうち(恵守乾撮影)【拡大】

  • 赤と白のコントラストが美しい鴨ロースと手でていねいにたたかれたつくね
  • コリコリとした食感が楽しめるなまこ(800円)。さっぱりとした味わいで日本酒のあてには最適
  • 和食の料理人が作る洋食をテーマにしたお昼の定食、タンシチュー1200円(ご飯とスープ、サラダつき)。洋食でありながらさらりとした味わいで、ボリュームはたっぷり
  • もう一つの冬の味覚、カニ(時価)は兵庫県の津居山から直送されてきたもの。鴨弘では身をほぐして提供される
  • 天然魚の盛り合せ(1800円)は、中央市場で仕入れられた新鮮なブリ、マグロ、トリガイ、ウニ、イカ。季節ごとに旬の魚が出される
  • 包丁をふるう青木弘さん。「京料理の敷居を少しでも低くして、京都を訪れる人に少しでも得した気分で帰ってもらいたい」=2014年2月18日、京都市左京区(恵守乾撮影)
  • 飾りを極力控えた店内は、静寂な雰囲気がただよう=2014年2月18日、京都市左京区
  • 真っ白いのれんがたなびく鴨弘。4月には夷川ダムの沿道に咲く桜を愛でながら訪れることができる=2014年2月18日、京都市左京区

 【京都うまいものめぐり】

 聖護院(京都市左京区)といえばお寺としてよりも、大根や蕪(かぶら)など京の伝統野菜発祥の地として有名かもしれない。そこにひっそりとたたずむ京人(きょうと)料理「鴨弘(かもひろ)」は、鴨鍋のお店として人気がある。3月に入ったとはいえ、まだまだしんしんと冷える古都の底冷え。お鍋で身も心もほっこりと温まって、本格的な春の訪れを待ってみてはいかがだろうか。

 「朝びき」のみ使用

 鴨川から東へ、琵琶湖の第2疎水をせき止めた夷川ダムに沿って数分歩くと、真っ白いタイルの建物が見えてくる。「鴨弘」と染め抜かれたのれんをくぐって、木の引き戸をガラガラと開ける。カウンター7席と座敷1つというこぢんまりとして家庭的な雰囲気が漂う。

 「鴨鍋をメーンにしていますが、うちは鍋屋ではなく、割烹(かっぽう)料理の店なんです。和食や割烹料理というと、有名な店が軒を連ねる京都の先輩方になんだか申し訳ない気がして。26年前に独立したとき、店の顔となるような料理がないかと考え、思いついたのが鴨鍋でした」とご主人の青木弘さん。

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