その一人、若山照彦山梨大教授は取材に対し、分業で作られた論文にさまざまな疑義が指摘されたことに「自分が実験した部分には責任があり自信があるが、(論文全体が)どこまで正しいか、よく分からない」と複雑な心中を明かしていた。
8人のうち、以前、理研チームリーダーだった若山氏を含め、4人が理研の所属。小保方氏が早稲田大在学中、米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授の下に留学した際の実験がSTAP細胞作製のきっかけとされ、ハーバード大の3人が著者に含まれる。もう一人は小保方氏を学生時代に指導した東京女子医大の大和雅之教授。
論文の責任者は小保方氏とバカンティ氏で、執筆したのは、小保方氏と理研発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長。関係者によると、笹井氏は全体を統括し、中核的な役割を果たしていたという。
STAP細胞の詳細な性質を調べる実験には幹細胞の専門家、丹羽仁史・理研プロジェクトリーダーが関わった。STAP細胞をマウス胚に移植する実験は、若山氏が担当した。(SANKEI EXPRESS)