米国ではこの判決後、「同性婚カップルには異性婚カップルと同様の権利が認められるべきだ」との主張が勢いを増した。同性婚を承認する州の数は当時の12州から現在は17州まで増え、米ギャラップ社が昨年(2013年)7月に行った世論調査では同性婚支持は54%と過去最高を記録。結婚防衛法が成立した1996年の27%から倍増したかたちだ。
また先月(2013年12月)20日には同性婚を禁じるユタ州の州法について、連邦地裁が違憲判決を下した。ユタ州は敬虔なモルモン教徒が多い保守的な土地柄で知られているだけに米メディアは大きなニュースとして取り上げた。
さらに今月(1月)14日には、別の連邦地裁が、オクラホマ州の州憲法修正条項が同性婚を禁じていることについても違憲判決を下しており、同性婚承認の流れは確実に強まっているといえる。
不透明な最高裁判断
ただしいずれのケースでも州側が判決を不服として連邦高裁に控訴しており、現段階では新たな同性婚の承認は行われていない。同様の裁判は全米各地で行われており、「最終的な判断は最高裁に委ねられる」(米CNNテレビ)とみられている。