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新春インタビュー 映画監督 河瀬直美さん(4) 生への渇望 傑作生み出す原動力 (1/3ページ)

2014.1.15 16:48

海辺で撮影の打ち合わせをする河瀬直美監督(中央)。作品では、美しい、時に荒々しい姿をみせる自然を切り取った=2013年10月19日、鹿児島県・奄美大島(アスミック・エース提供)。(C)2014“FUTATSUME_NO_MADO”JFP,CDC,ARTE_FC.

海辺で撮影の打ち合わせをする河瀬直美監督(中央)。作品では、美しい、時に荒々しい姿をみせる自然を切り取った=2013年10月19日、鹿児島県・奄美大島(アスミック・エース提供)。(C)2014“FUTATSUME_NO_MADO”JFP,CDC,ARTE_FC.【拡大】

  • 奄美大島に生息する代表的なチョウのリュウキュウアサギマダラ。寒くなると森で枯れ枝などに止まり、体を寄せ合って静かにしている=鹿児島県・奄美大島(別府亮さん撮影)
  • 奄美大島の海辺でよく見かけるオカヤドカリ。島民にとって最も身近な天然記念物だ(提供写真)
  • 砂浜に生えているアダンの実。アダンは防波堤や道路の植栽にも利用され、熟して落ちた実はオカヤドカリの餌となる(提供写真)
  • 鹿児島県・奄美大島は奄美市、瀬戸内町、龍郷町、大和村、宇検村の1市2町2村。奄美市には4万4515人が暮らす=2013年12月31日現在

 ≪世界の才能を発掘 映画祭で紹介、撮影も≫

 日本人はその昔、太陽と海と空と雨を含めて、自然をすべて把握し、作物を作ってきた農耕民族でした。そんな彼らの多くは戦後、サラリーマンにもなって世界で活躍し、日本の復興を支えてきました。彼らは優秀に決まっているわけですよ。でも、次の世代は?といえば、先人たちがどんなにすごかったのか、自然のありがたさや恐ろしさも何も分からないまま、例えば都会でデスクの上の数字だけを追いかけているような毎日を送ることになってしまうわけです。

 もし生存が脅かされるような危機が押し寄せてきたら、どうすべきなのか? 農民たちは答えをちゃんと知っているんですよね。種をまたまけばいいと知っている。今、70~80歳の人たちが親世代から学んだことと、自分たちが海外から学んできたことを融合させて日本を発展させてきたんですけど、その次の世代はどうか。自然とリアルに向き合ったことがなく、自分を取り巻くものの中だけで何か方策を見つけようとして、堂々巡りに陥ってしまうかもしれない。

生きることへの渇望、作品を作ることへの欲望

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